絵に惹かれたのはもちろん、レンブラントに憧れ、追いつくためを描く「未完成の塔」の志というか情熱。そして、その思いが成し得なかった事へのドラマ性に、すごく惹かれたミーハーな気持ちもありました。
チケットを購入し、最初に目にするのが「未完成の塔」。牧野邦夫の思いから、ほぼ年代順に作品が並べられていました。
最初は、独特な絵、緻密な描写に驚かさせられます。そして、それを詳しく見ようと顔を近づけると、さらに驚きます。
緻密さの中にある色々な表情をした顔が現れてきます。洋服の模様だったはずなのに、顔を近づけてみると人の顔だったり、動物だったりが描かれていました。それも、ひとつ、ふたつではなく、あらゆる所に人の顔が描かれていました。そこに顔が描かれていると分ると恐怖さえ感じます。
後半の作品はまさに、顔顔顔があらゆる所に描かれてました。
後半の作品はまさに、顔顔顔があらゆる所に描かれてました。
特徴的なのは自画像が多い事も。内情はモデルを頼むお金がないから、身近な家族、自分自身を描いたとの事でしたが、時にはヒッチコックが自身の映画に出ているような、ウォーリーを探せような、描き方をした作品もあり、ちょっとクスッと笑える作品もありました。
この日はトークショーもあり、なかなか盛況でした。考え方は逆ですが、その絵の世界感は近年のSFやゲームに影響されたと思えるような感じを受け、今だから受け入れられると思える独特な感じを受けました。(でも見に来ていた方は年配が多かったです。)
そして、トークショーで拝見した牧野千穂さん、まっすぐを見た強い目が印象に残りました。
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